2011年4月12日火曜日

4月12日MS 動物商の四方山話@横浜市中央


 本日の講師は当会会員、(株)アイ・アイ代表取締役 大矢 秀臣氏、68歳。「家庭倫理の会横浜市」の会長を務めている。また、全日本動物輸入業者協議会 事務局長ほか多くの公職を兼務されている。

 (社)日本動物園水族館協会に加盟している動物園は89館、水族館は67館。
この中で今一番人気のある動物園は旭川市旭山動物園、
日本で一番古い動物園は、東京都恩賜上野動物園、
日本で一番最近できた動物園は、まだアフリカゾーンが完成していない点で、横浜市立よこはま動物園ズーラシア、
日本で最初にゴリラの繁殖に成功した動物園は、四国高松市の栗林動物園(民間、廃園)。

 現在この地球上に棲息する動物は百万種とも百五十万種とも云われている。その中で哺乳類に属する動物はおよそ五千種類といわれているので、動物全体の中では微々たるものです。

 一口に珍獣といっても人それぞれの見方があり、東京恩賜上野動物園元園長の中川志郎氏は「珍獣とは、彼らの多様さの中でもその生態や形態が際立って変わっており、数も少なく、私たち人間の耳目をひきつけずにおかないような動物たち」と定義付けておられます。
 今回お話をする世界三大珍獣は、嘗て世界的な多くの学者や行動学者達が口を揃えて三大珍獣はこれだと言い切っていた動物をご紹介するのですが、ここ10年ぐらい前から、一部に異論を唱える学者達が現れ、三大珍獣の種類が変わっています。ですから、ある意味では世界四大珍獣としてお話をさせていただきます。
 世界で一番珍しいとされ愛されているのは、中国四川省に棲息するジャイアントパンダです。白と黒とのコントラストが素晴らしく、ぬいぐるみのような可愛さがありますが、実際には獰猛な部分もあり(クマ科)、人馴れしていない個体は危険です。最近上野にペアが来て再び人気を博していますが、他には和歌山に8頭、神戸に2頭います。
 二番目はオカピです。アフリカのコンゴ共和国の奥地にひっそりと棲息し、そこの土着民族であるピグミーの人たちと共に生活をしている。この動物は生きた化石ともいわれています。ズーラシア、上野動物園にペアがいます。
 三番目はボンゴです。アフリカは西アフリカから東アフリカのケニヤまでアフリカ大陸を横断するように棲息しており、大型レイヨウ(羚羊)で優雅で神秘的な美しさがあるといわれています。しかし飼いやすいため近年動物園での繁殖も順調に進み、現在ではかなり多くの飼育数を数えているため、ボンゴを四番目に数えコビトカバを三番目とする方が多くなってきている、というよりも既に逆転しているといっても過言ではないと思います。
 コビトカバは、アフリカのギニアからコートジボワールに分布しています。現地では悪魔の力を持つ恐ろしい動物と言われたり、巨大な黒い豚ともいわれていて、森の奥深くに棲息していて、稀にしかその姿を見たことが無いため、永く伝説の動物とされていました。現在では野生の状態ではその数は激減しているが、動物園での繁殖はかなり成功しています。

 社名のアイ・アイは、マダガスカルにのみ生息する小さな猿の名称から付けられたそうです。
 
 大矢氏はこれらの珍獣の輸入を手掛けたときの裏話を淡々と話されましたが、その中から世界をまたにかけたご活躍の一端を垣間見ることができました。

 広報委員長 萩野宏樹

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