2012年2月26日日曜日

富士研のすすめ


2月23から25日、富士高原研修所(通称:富士研)に行き、経営者倫理セミナーに参加してきました。

神奈川県と横浜市中央倫理法人会の補助により、通常51000円かかる48時間の研修が食事付きで16000円で受講できるのは魅力的です。

研修内容は毎回少しずつ違うようですが、今回は体力自慢の方にはチャレンジコースという、滝行を含むコースも用意されています。
通常の方向けには、日頃健康管理を怠りやすいみなさんのためにと、足の反射区マッサージや健康に関する講習もカリキュラムとして用意されており、私はこちらを選びました。

富士高原研修所に着くと、各県から参加者と一緒になり、部屋には雑多な仲間8名がチームとして48時間を過ごします。
どんな修行も楽勝さ。と剛胆に見える人、奨められるがままに来たけれど何をさせられるのかと不安げな人、さまざまここでの出会いも、48時間のなかで仲間として醸成されていきます。

カリキュラムは、ただでさえ2月の寒い富士山の中腹を裸足で歩き、自然のなかで正座(もしくは座禅)により普段できない恩を感じる時間、「自然観照」や、世話になった方々への気持ちを手紙に書いて送る、 「いのちの遡源」 など盛りだくさんに用意されています。

私は、この「いのちの遡源で両親に手紙を書きました。

私の場合は両親ともに健在で、今でも何かあるごとに実家に顔を出すので、その都度憎まれ口をきいていて、これまで育ててくれた恩はわかっていても、その思いに馳せることはありませんでした。ですから、両親に書く手紙なんて、よわったなあ。と思っていました。

ところが、こうしてあらためて時間を取り、静かに書く場所と時間、便せんと封筒を用意される書かないわけにはいきません。

最初は何を書いて良いのか困りましたが、頭の片隅に追いやった記憶を紐解きはじめると少しずつ連鎖的に思い出されてきました。

書いてみると、幼少の頃のことから、つい最近のことまであらゆることが雪崩のように沸いて出てきてきました。

何もかもがありがたかった。と、そんな心持ちになると同時に涙が溢れて書けなくなりました。
やっとの思いで書き終えて、宛名を書く頃には、目は真っ赤で鼻はじゅるじゅる。
しばらくは恥ずかしくて立ち上がることができませんでした。(苦笑

自分の中にこんなに記憶があることや、それが昨日のことのように鮮明に蘇ってくるのは驚きでした。
そしてこれを機に、昔のことをたくさん思い出すようになりました。

今、こうしてブログに投稿している時点でも、手紙には書かなかった両親との思い出がみるみると蘇ってきます。

これは研修の最初に教わる、オープンマインド(心を開いて学ぶ)ということにつながっているのかもしれません。

また、他のカリキュラムには万人幸福の栞真読の道という時間もあります。

普段、倫理法人会のメンバーは、栞をどのように読んでいるのか、人それぞれだと思いますが、普段から気になっている、理解しがたい部分にちゃんと応えてくれる時間でもあります。
何年も勉強しているのだけれど、どうしても腑に落ちないという人のために、たっぷりと時間を取ってくれているのです。

こうした充実した富士研のセミナーは、会友の中でも語られることが少なく、知っている人は何度も参加するけれど知らない人はちっとも参加しないという残念な現象が起きています。

神奈川県では、今年40名の枠を取り、補助金を出して呼びかけていましたが31名しか埋まらないという現実が、その良さをつたえるという告知力の弱さを物語っています。

私は、倫理法人会に入会したならば、ぜひ一度この富士研セミナーに参加され、自らを見つめ直す時間を持たれることをお勧めします。

横浜市中央倫理法人会 会長 後藤長重

1 件のコメント:

Minetaka Hishida さんのコメント...

愛知県の瀬戸市倫理法人会・幹事の菱田です。私もちょうど一週間前の2/18~20に経営者倫理セミナーを受講させて戴きました。
昨年はチャレンジコースを、今年は熟練コースの研修を受け、改めて自身の心の弱さや感謝の念の足りなさ等々、自己内省の深化を図って参りました。私は富士研の合言葉『なれないではない優しさ、責め心のない厳しさ』という言葉が一番好きです。多くの県外の倫友との出会いによって、自分の未熟さや傲慢さに気付き帰ってきました。今後は実践あるのみです!